2025年9月7日 平和の祈りの文集「あの日 あの時」PDF版のご案内
—平和への祈りの文集 「あの日 あの時」PDF版刊行に寄せて—
日本の最後の戦争が終結してから、80年。いま私たちの世代の多くは、あの惨禍を直接知ることのない時代に生きております。 しかし、歴史の記憶を風化させてはならず、また次代へと確かに語り継いでいくことこそ、私たちの責務であると存じます。
1945年7月17日未明、マリアナ基地を発進した米軍機130機が沼津を襲撃し、9,077発、1,039トンに及ぶ焼夷弾が投下されました。この沼津大空襲により、9,523戸が焼失し、274名の尊い命が奪われました。さらに戦災被害全体では、死者322名、負傷者634名、全半焼11,756戸、全半壊127戸に及び、米軍の記録によれば沼津市の都市面積の実に89.5%が破壊されたとされております。
私はその惨状を直接体験した者ではございません。しかし本書『あの日 あの時』に記された数々の証言に触れるとき、当時の方々がどれほどの不安と悲しみの中で生き抜かれたのか、胸を打たれる思いでございます。
私たちが今日享受している平和で安らかな暮らしは、あの苦難の時代を耐え抜き、なお平和と家族の安寧を信じて生きられた先人のご労苦の上に築かれております。そのことを片時も忘れてはなりません。
いまなお世界のどこかでは、戦火により尊い命や幸せな生活が奪われています。二度と同じ悲劇を繰り返さないために、戦争の記録を語り継ぐことは、未来に生きる子どもたちへの私たちの責任でありましょう。
このたび『あの日 あの時』をPDF版として広くご覧いただける形に整えました。より多くの皆様にお読みいただき、平和の尊さをあらためて感じ取っていただければ、そして平和な世界を築く一助となれば、これに勝る喜びはございません。
終わりに、本書の刊行に心血を注がれた先人各位のご労苦に深甚なる敬意を表するとともに、平和を願うすべての方々と手を携え、ライオンズクラブの一員として今後とも奉仕に励んでまいる所存でございます。
このホームページの左側一番下にバナーを貼らせていただきました。
是非、ご一読ください。
2025年8月21日
沼津ライオンズクラブ 会長 橋本 賢一
2025年9月8日